服装の乱れは、心の乱れ。

 

なんて言葉があるように、

 

売り場の乱れは、心の乱れ。

 

そんな風に思っている節がありまして、ここ1ヶ月ぐらい、売り場に満足しないまま過ごしておりました。

 

売り場作りは僕の担当なので、しっくりこないことは全て自分に返ってきます。お客さまから見て、お店がいつもと違うと思われていたかどうかはわかりません。

正直なところ、その辺りは僕しか感じとることが出来ない部分かもしれません。(いや。サナエさんはわかってたのかもしれませんが。)

 

自分が仕入れてきた商品を、自分が意図を持って売り場に並べ、ディスプレイする。という当たり前のことが、滞っていく日々は、なんとも無責任なことに思えながらも、違う仕事を優先して過ごして参りました。

 

いざ、売り場に立ち向かえば、どこから手をつけていくべきかと、焦燥しかなく、また別の仕事へと舞い戻り、発信も含め、点と点の作業をこなしていくだけように思え、心のゆとりを切らしている状態が続いていたと振り返ることしか出来ません。

 

それはもう「未熟」の一言に尽きるのですが、ホームページで楽しさを謳えば謳う程、矛盾と罪悪感で萎縮してしまうようでも在りました。

 

そんな折、太宰などを読んでいたものですから、葛藤は深まるばかりにも思えました。

 

ホームページを作るきっかけにより、自分自身と向き合う時間が増え、このような有り様だったのですが、思えば、それ程自分がしてきたことや、想いに、大した疑問というものを持たずに、やってきた気がします。むしろ自信を持ってやっていました。想いはブレずに。という考え方は、ある意味、自分自身に都合のよい解釈で、自分の殻に閉じ籠っていたようにも思えます。自分のできることを最大限やる。といったことも、ある意味、自分の限界を見切った考え方のようにも思えました。器、キャパシティー、それらのような言葉で括られる目に見えない規定量は、単なる思い込みによって作られた範囲ではないか。今以上の行動や成果は、その範囲から脱しない限り生み出せない。好きなことをやってるだけでは…好きなことをやってるいるはずなのに、藻搔いている自分はなんなのだ。

 

売り場が組めない!

 

まさに心が乱れていました。

 

このような心模様を人様に晒して何なのか。という思いもありますが、書き連ねることにそれ程の躊躇などはなく。むしろ自然なことと思う部分もあります。

 

そう思える今は、売り場が出来つつ在ります。

 

1週間ぐらい前から、売り場と向き合えることが出来ました。

 

やはり時間はかかるものなのですが、少しずつカタチになっていくと安堵と楽しさが心の安定を呼び戻してくれます。

 

ひとつひとつ、組み合わせを考えては、重ねては、壁に掛けていき、ハンガーや服たちを散らかしながらも、売り場と向きあっていくと、答えらしきものが見えてきたのです。

 

お客さんが「こうやって着るといいんだぁ、勉強になるね。」そういってくれました。

お客さんが「ここくると、組み合わせで欲しくちゃうんだよなぁ。」そういってくれました。

 

お客さんのそういう声を聞きながら、ホームページに載せた言葉を思い出しました。

 

『僕らが1番お役に立てることってコーディネートのお手伝いだと思います。』

 

これは、うちにとって1番大事なことなのかもしれない。

 

1番大事なところをないがしろにして、何が、もっと楽しく…だ。何が、もっと身近に…だ。

 

もう自分を責めるのは辞めにしました。

 

答えははじめから、ここに在りました。

 

独りよがりの押し問答は、こうして終息へと向かっております。

 

あれ程までに、手のつけようもなかった絡みあっていた糸は、するすると解け始めております。

 

糸が解け始めた喜びと、解放感を、噛み締めながら、ただただ売り場やコーディネートを作る楽しさに浸っては過ごせるようになって参りました。

 

売り場か?発信か?そのような問いかけも、今なら答えられます。

 

売り場あっての、発信です。

 

所詮、商店街の片隅の小さな店の一店員の戯言ではありますが、仕入れから売り場作り、情報発信からの接客。一連の全てに想いを馳せて、はじめてうちの商品が完成するように思えます。

 

所詮の戯言を含めて完成した商品を、皆さまに届けたく、拙い文章を綴らせてもらいました。

 

重い、気味が悪い、と感ぜられる方も在ろうかと思いますが、それには申し訳なく思うのですが、何か生み出すことには、少々生々しい何かしらが生じてくるように思います。

 

売り場作りの葛藤や、長時間掛けて書き上げるブログも、妥協し難い部分だと、わかっただけも今は顔を上げて前に進める。

 

これからも、浮いたり沈んだりを繰り返し、頭を抱えることも在ろうかと思いますが、それも此処で一旦終わりにし、ひとまず、心穏やかに過ごしたいと思います。